ら抜き言葉をなくし、確かな文章を作ろう
ら抜き言葉とは
本来「られる」と表さなくてはならないところを「れる」と表してしまっている言葉を指します。
有名な例として…
①食べられる→食べれる
②見られる→見れる
③来られる→来れる
3例が挙げられます。
これらは、話し言葉としてよく使われていますが、文法が間違っているため、文章で使用することは避けたい言葉です。
ら抜き言葉の特徴
可能(〜できる)の意味を表現したいときに間違えやすい特徴があります。
上記の3例をもとに、間違った例を挙げると…
①中華料理店では、ラーメンが食べれる。
②名古屋の映画館では、最新上映作が見れる。
③友人は、台風の影響で待ち合わせに来れなくなった。
思わず、普段使ってしまったことがある人もいるのではないでしょうか?
実は、文化庁が発表した「平成27年度「国語に関する世論調査」の結果の概要」によると、
―「見れた」(48.4%)が「見られた」(44.6%)を, 「出れる?」(45.1%)が「出られる?」(44.3%)を,今回調査において初めて上回る―
との、結果が出ました。
「ら」を抜いてしまう理由
尊敬を意味する「られる」との区別が考えられます。
例えば、「来られる」を敬語として使い、「来れる」を常語とする使い分けです。
尊敬する言葉と常語を区別してしまうことが、間違いを起こす原因となりやすいのです。
ら抜き言葉を防止するために
ら抜き言葉を防止する分かりやすい方法を、NHK放送文化研究所主任研究員 塩田雄大氏が示しています。以下、抜粋。
「られる」をつける前に「〜しよう」と、勧誘の意味に置き換えてみる。
食べる→食べよう→食べられる
見る→見よう→見られる
来る→来よう→来られる
飲む→飲もう→飲める
「〜しよう」と置き換えたときに、語尾が「よう」となったときは、ら抜きに「要注意」と覚えれば、「れる」「られる」の間違いを少なくすることは可能といえます。
間違えた言葉を使用した文章は、信憑性に欠けた印象を読者に与えてしまいます。
確かな文章に仕上げるためにも「ら」抜き言葉をなくすことは必要でしょう。